実施体制と実施項目

リソースロジスティクス概念図

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現在、第4期科学技術基本計画においてグリーンイノベーション、ライフイノベーション、再生復興イノベーションが、我が国における科学技術イノベーション推進において重要なターゲットとして掲げられており、ICTならびにナノテク・材料についてはこれらを支える基盤技術としてイノベーション戦略の策定が求められている。重点化されるイノベーション技術を抽出する議論の際に、重要なのはイノベーション技術を線、あるいは面でとらえる視点である。求められている要素技術は点であるが、それを浮揚・牽引し、導入・実装を考える際には技術をつなぐ線の視点、その波及効果を示す面の視点が必要であろう。

あらゆる科学技術イノベーションは資源・環境制約の下にその開発と普及が行われる。グリーンイノベーションのように資源制約、環境制約から新技術が求められるものもあるし、ライフイノベーションのようにこれまでにマーケットが存在しなかったものに対して導入が期待される新技術もある。資源の制約は新たなるグリーンイノベーションを求め、新市場を牽引するライフイノベーションは新たなる資源を必要とする。資源の制約を抜きにイノベーションを論ずることはできない。それにも係わらず、期待されるイノベーションの社会実装がもたらす資源需要構造の変化ならびに、廃棄物排出による資源の拡散は、そのサプライチェーンを通じて網羅的に見ることが難しく。それ故にイノベーション戦略を考える際にステークホルダー間でその情報共有が十分に行われていない。

このような背景のもと、本プロジェクトでは、技術の浮揚、牽引、導入、実装をつなぐステークホルダーの各フィールドでどこに、どのように、どれだけの資源が用いられているのか。イノベーションの導入に伴い、どの資源利用にどのような変化が生まれ、その波及効果がどれほどなのか。あるいはその利用に物理的・経済的障壁が予想される資源について、イノベーションを喚起し、牽引することでどのような波及効果が期待できるのかといった「リソースロジスティクス」を可視化し、イノベーションに係わるステークホルダーの抽出と、その関与の度合いを定量的に示すことを目指す。

科学技術イノベーションの導入、効果的な実装においてステークホルダー間の対話は重要であるが、共有知識が不十分であると同床異夢に陥る危険性がある。対話の際の共通知として本申請が明らかにする可視化されたリソースロジスティクスはステークホルダー間の情報共有を可能にし、ステークホルダー間の知のギャップの気づきを与える。さらにリソース・ロジスティクスを明らかにすることで、リソース、マテリアルの流れを通じたサプライチェーンをとらえる。これにより科学技術イノベーションを介したネットワークのクリティカルノードを洗い出し、重点化すべき科学技術イノベーションの抽出を図ることができると期待される。

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